再現作品
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金沢美大入試問題 再現作品集
島村 海南江
(石川県立金沢泉丘高校出身)
“三度目の正直、”
私は通っていた文系の大学を7月から休学して金美アトリエに通い始める、というかなり特殊なケースだったと思うのですが、そんな私を受け入れてくれた広瀬先生と友人にまず感謝申し上げます。私は現役の時デザイン科に落ちて自信を無くし、進路変更をしたのですが、今ならたった一度の失敗で全て諦める必要はなかったのにと思います。正解がないと思われがちな美術の世界も、実は上手い人が進んで実践しているやり方があり、枚数を重ねることで私にも少しずつ見えてきました。アトリエでは本当に多くの事を学びました。
私は色彩が苦手で、秋くらいまで配色や構図をどうすればいいのかわからない……という状態でした。そんな時、先生や講師の方から「例えばこの作品を参考にしてみたら」というアドバイスを何度もいただき、試行錯誤を重ねました。好きな作品を模写したり、プロの人の画集をみたりして、直前講習までには何とか自分の色を見つけることが出来ました。良い作品を見ることは、技術を磨くことと同じくらい大事と思います。そしてそれは合格作品に限らず、写真やイラスト、映画など何でもいいので、自分が好き!と思ったものからどしどし吸収していくと良いです。
全ての芸術は模倣から始まります。結局のところ一番重要なのは絵が好きという気持ちを持ち続ける事です。試験を楽しんでやる!ぐらいの心構えで挑めばきっと大丈夫です。
皆さんと金美で会えるのを楽しみにしています。
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■1次:デッサン
・ドームのオレンジジュース1ℓパック・加工木材の8角着火剤・プラ計量カップ・菜箸・針金巻・透明なダブルクリップ・しし唐2個・プラ梱包材
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■2次:色彩表現
・「万華鏡」と「中を覗いた時の映像」をモチーフに、イメージを展開して色彩表現しなさい。
2018年度 再現作品
金沢美術工芸大学 視覚デザイン
■1次:デッサン
白麻ロープとステンレス文鎮に自分の手を加え、自由に構成し、デッサンしなさい。
(ロープの先のビニールはほどいても良い)
■2次:色彩構成
与えられた「りんご」に、自分の好きなアルファベット一文字を加え、自由に色彩構成をしなさい。作品にはタイトルをつけること。
(配布されたりんご、そのものには加工をしないこと)
出口 遥菜
(石川県立金沢辰巳丘高校出身)
“一回一回の合評を大切に”
私は、合評が終わったらそれで終了、ではなく、週に一度、自分の作品を振り返る機会を設けていました。振り返ることで先生に指摘して頂いた良いポイントと改善すべきポイントを改めて確認し、次の課題ではどのようにすればより良い作品が出来るか、常に考えながら制作に取り組む事が出来たと思います。
また、周囲の人の作品もよく観察し、自分には無い発想や、面白い表現方法を見て刺激を受け、できるかぎり自分に取り込むようにしていました。自分の作品に感想をくれる友人たちに出会えて、本当に恵まれた環境だったと思います。
金美アトリエでは多くの事を学ぶことが出来、充実した1年間を過ごすことが出来ました。教えて下さった先生、講師の方々そして友人には心から感謝しています。
田嶋 千寛
(京都市立銅駝美術工芸高校出身)
“講習会で腕試し!”
普段は地元のアトリエで一人で対策していた僕は、力試しにと金美アトリエの夏期講習と直前講習に参加しました。連日大勢の生徒さんと合評を繰り返す怒涛の講習会!その中でも特に勉強になったのは先生方の詳しいアドバイスを交えながら、生徒各人各様の作品プレゼンを研究する時間です。金美入試は描いて終わりではなく、アイデアを口頭でアピールするまでが試験です。その具体的な参考例を知るためだけでも、受験生にとって講習会に訪れる価値はあると思います。知りたいことは先生方に積極的に聞きましょう。地方では知りえなかった情報から、試験がもっと面白くなるかもしれません。最後に、熱いご指導から宿泊場所の紹介までお世話になった広瀬先生、講師の方々、本当にありがとうございました。